死に神ゲーム
side・・・shisui
聖・セレーネ学園・・・・・・・・・・・
大きな門の前で様々な高級車が停まっている。
そこから出て来る者はみなこの学園特有の制服を着ていた。
「ごきげんよう」
「ごきげんよう。聴きまして?あの事件」
「あの、高野先生のでしょう?昨日連絡がありましたわ」
「驚きですわよね。一体何があって・・・」
二人の生徒が門前で話していると、また一台の車が停まった。
「あら、あの車は・・・」
運転手が出て来ると後部席の扉を開いた。
「お嬢さま、学園へ着きました」
「ありがとう」
出て来たのはこの学園の制服を来た少女。
「迎えの際に連絡を」
「ええ」
一礼すると運転手は車に乗り去って行った。
「ごきげんようお二方」
「「ごきげんよう」」
ニコッと微笑み挨拶をした少女は大きな門をくぐり歩いて行った。
行く途中も周りの人達へと挨拶をしているのを見ながら二人はほぅ、と息をはいた。
「いつ見ても素敵よね、華乃宮紫翠(カノミヤシスイ)様」
「本当。容姿端麗、成績も何時も上位で弓の名手」
「確か、全国に紫翠様に敵う者はいないのでしょう?」
「ええ。ご両親は父親があの有名音楽大学の理事長で、今も現役のピアニスト」
「母親もデザイナーとして世界中を飛び回っていて、その人気は上がる一方・・・」
「家柄も申し分なしで、紫翠様のようなお優しい方は、どのような方にも手を差し延べるのでしょうね」
「正に、お嬢さまの中のお嬢さまよね」