死に神ゲーム
side・・・shisui
画面を見ていて疲れた目をゆっくりと閉じ、また暫くしてゆっくりと開ける。
これを繰り返していると、自然と目の疲れはとれていく。
「・・・今回は、なかなか手強いですね」
前回まではこのくらいになると続々とゲームオーバーになる人がいたのに、今回はなかなかゲームオーバーになる人はいない。
「まあ、それくらい出来なくては、あんなゲームしませんわよね・・・」
画面に向かって私はゆたりと口角をあげた。すると、背後で扉が開く音がして私は椅子を回転させて振り向いた。
ティーポットやカップ、色とりどりの様々な種類のお菓子を乗せたワゴンを押して紬が入ってくるところだった。
ここまで紅茶のいい香りが漂ってきて、少しお腹が空いてきた。
「少しは息抜きをしませんと、体を壊しますよお嬢様」
「紬・・・!」
テーブルにお茶の準備をしだしたのを見て、私は椅子から立ち上がるとそっちへ近寄った。
「このレアチーズケーキ、美味しそうですわね」
「そちらは聖兎が手作りしたものですよ」
「まあっ」
私は笑顔で椅子へと座りながら一口口に含んだ。
その途端広がるレアチーズケーキの味・・・。
「美味しいですわ〜」
「それはなによりです。聖兎も喜ぶでしょう」
「紬は作りませんの?」
「気分がのりませんので」
「・・・・・・」
でましたわ。
紬の気まぐれな性格・・・。
「お嬢様がご命令なされば、私はいくらでもお作り致しますが」
笑顔で言ってきた紬を、私はじっと見るとお皿にフォークを置いて真っすぐに紬を見た。