死に神ゲーム
side・・・tsumugi
「紬」
「関口さん」
屋敷のカーテンを変えていると、お嬢様の送迎をいつもしている関口さんがやってきた。
「どうしました?」
「今から自分は旦那様の元へ行かなくてはならないから、紬、紫翠お嬢様のお迎えに行ってくれないか?」
「ああ、いいですよ」
笑顔で頷きながら言えば、関口さんは首を傾げてきた。
なんだ?
「紬、何か考え事か?」
「え」
動かしかけていた手を止めて、目を丸くして俺は関口さんを見る。
「何故分かったんですか?」
「企業秘密だ」
でた、関口さんの企業秘密・・・。
「では、私も企業秘密でございます」
「・・・そうきたか」
はは、と苦笑いの関口さん。
「どうせお嬢様絡みだろうけどな」
「否定は致しませんが」
カーテンを変え終えて、外したカーテンを手に俺は軽く頭を下げた。
「では、私は次の仕事がありますから」
「ん」
さて、さっさと仕事を片付けてお嬢様を迎えに行かなくては。