純情&可憐、♂と♀組。
-ジュンジョウカレン、オトメグミ。-
桜、舞い散るprologue
桜舞い散る校庭、新学期。輝く太陽に朝の涼風。手をつないで歩く二人。この学校では有名な、ラブラブカップルな二人。
二人は何時も、手をつないでいる。二人が側にいれば、気が付けば必ず手をつないでいる。
そう、何時も…
「全く、見せつけてくれちゃってえ。」
「お幸せで、何よりな事で。」
周りから見れば当然、お熱い二人、と言う風に映るであろう。勿論、お熱いのには違いない。
しかし、この二人の手をつなぐ行為は、単なる愛情表現ではなかった。
もっと言えば、それは愛よりも強い…
ふと二人は、舞い散る桜の花びらの元の在処、校庭の端にたたずむ大きな桜の樹の方角を振り返り、そっとつぶやいた。
「…あれからもう、一年経つのか。」
「そうね、もう一年経つのね、私達二人だけの特別な卒業式から…」
二人は思い出す。去年の三月二十一日、ある公園の月明かりの下で行われた、悲しい、二人だけのセレモニィ…
丁度今の様に、桜の花びらが、粉雪の様に舞い散っていた。
二人は何時も、手をつないでいる。二人が側にいれば、気が付けば必ず手をつないでいる。
そう、何時も…
「全く、見せつけてくれちゃってえ。」
「お幸せで、何よりな事で。」
周りから見れば当然、お熱い二人、と言う風に映るであろう。勿論、お熱いのには違いない。
しかし、この二人の手をつなぐ行為は、単なる愛情表現ではなかった。
もっと言えば、それは愛よりも強い…
ふと二人は、舞い散る桜の花びらの元の在処、校庭の端にたたずむ大きな桜の樹の方角を振り返り、そっとつぶやいた。
「…あれからもう、一年経つのか。」
「そうね、もう一年経つのね、私達二人だけの特別な卒業式から…」
二人は思い出す。去年の三月二十一日、ある公園の月明かりの下で行われた、悲しい、二人だけのセレモニィ…
丁度今の様に、桜の花びらが、粉雪の様に舞い散っていた。
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