純情＆可憐、♂と♀組。 -ｼﾞｭﾝｼﾞｮｳｶﾚﾝ、ｵﾄﾒｸﾞﾐ。-

－ドンッ！－


…気が付けば、潤はかれんに突き飛ばされ、水たまりができた地面にしりもちをついて全身、水浸しになっていた。

「な、何するんだよ、かれ…」

かれんに話しかけたその瞬間、潤はドキッとした。

「か、かれん…」

かれんは、泣いていた。泣きながら、潤に言った。

「太りたくて、太ってる訳じゃないよ！別に、そんなにご飯食べなくたって、なぜか体重も増えやすいし、潤と遊んで、潤と同じぐらいはしゃぎ回っていても、この頃、何か、違う。


私、何か違う！変わっちゃったよ！」
「おっ、おい！待てよ！」



「…まあまあ、全身びしょ濡れじゃない。どうしたの、潤。」
「ったく、あんなに冗談の通じない奴だったかな。かれんだよ母ちゃん。あいつに突き飛ばされたんだよ。」
「何で？」
「それは…」

潤が母親にいきさつを話すと、母親は、側にあった新聞紙を丸めて、潤の頭をぱこんとやった。

「痛てっ、な、何するんだよ、母ちゃん？」