純情＆可憐、♂と♀組。 -ｼﾞｭﾝｼﾞｮｳｶﾚﾝ、ｵﾄﾒｸﾞﾐ。-

次の日、潤の母親の言った通り、かれんは潤と教室で会話をしようとはしなかった。
いや、全く無視する訳ではないが、何時もと比べて、妙に潤との距離感を開けようとしてくる。

朝も、一緒に登校という訳ではなく、いつもは潤が、向かいに住むかれんを迎えに行くというスタイルも、かれんが潤に断らず先に登校してしまっていたせいで崩れてしまった。

潤はひどく腹を立てていた。だが、いくらかれんに話しかけても、実体のない幽霊にでも話しかけているかの様に、かれんとの距離が、話しかければ話しかけるほど、離れていく様に感じた。

「…つまらねえよ、かれん。」

そんな毎日が続くに連れ、次第に潤も、登校時にかれんを誘う事も無くなり、そして潤もかれんとの距離を置く様になった。

…お互い、必要な事以外は、話す事が無くなった。


その代わり、二人の間に、大きな変化が生まれた。