青空のむこうに~バスケに恋して~


モルは時間を置かずに返事をくれる。

自転車をこぎだそうとしたら、ケータイが震えた。



『ごめん、また間違えた!明日、ベンチ入りのメンバー発表があるんだ。…まだバスケは嫌い?』



やっぱり返事なんかするんじゃなかった…。


電源を切ると、ブレザーのポケットにケータイを入れて自転車を走らせる。




『まだバスケは嫌い?』




「好きになんて…なるもんか…っ!もう二度と…!」



風を切りながら、私は涙が出るのをグッとこらえてそう自分に言い聞かせた。




< 107 / 287 >

この作品をシェア

pagetop