青空のむこうに~バスケに恋して~
モルは時間を置かずに返事をくれる。
自転車をこぎだそうとしたら、ケータイが震えた。
『ごめん、また間違えた!明日、ベンチ入りのメンバー発表があるんだ。…まだバスケは嫌い?』
やっぱり返事なんかするんじゃなかった…。
電源を切ると、ブレザーのポケットにケータイを入れて自転車を走らせる。
『まだバスケは嫌い?』
「好きになんて…なるもんか…っ!もう二度と…!」
風を切りながら、私は涙が出るのをグッとこらえてそう自分に言い聞かせた。