青空のむこうに~バスケに恋して~
「おはよう、ゆず」
「おはよう…」
昇降口で靴を履き替えているとマホが来た。
少し心配そうな表情だったので私は首をかしげる。
「昨日も電源切ってたみたいだけど…。何か嫌がらせまたきた?」
…ああ…。
モルからのメールを見たくなくて電源切っちゃってたんだっけ…。
「あ、ごめんね。昨日は嫌がらせこなかったんだけど…」
バスケ小僧のメールの事を話そうかどうか迷った。
中傷されてるわけじゃないし、放置してればそのうち飽きてメールよこさなくなるだろうし…。
「…ねぇ。今日、放課後時間ある?」
「放課後?特に用事はないけど…」
私の答えを聞いたマホはパッと顔を輝かせた。
「じゃあ、ちょっと付き合って欲しいところあるんだけど、いい?」
「…わかった…」
何を考えているのかわからないけれど、私が頷くとマホは嬉しそうに微笑んだ。