青空のむこうに～バスケに恋して～

「葉村さんって、経験者じゃなかったのに１年の時レギュラーとったんだよー」

「えーっ？！すっご～い！」


サエとカズミは何も知らないクラスメイトにそう吹き込んでいた。


驚きと期待の表情を浮かべたクラスメイト達が私の方を一斉に振り返る。


二人は私にプレッシャーを与えてるつもりなんだろう…。



バスケ部から居場所を取り上げ、今度はクラスメイトの前で恥をかき、教室から居場所をなくしてやろう…。


そんな事を考えていたのかもしれない。


「でも、何でやめちゃったの？もったいないー」

「浮かれてて階段から落ちてケガしたからねー。それがショックでやめちゃったみたいだよ」


気の毒そうな顔でサエはそう言っていた。



マサシと一緒になって私を突き落としたくせに…。