青空のむこうに~バスケに恋して~
「ゆず、ここ曲がったら着くからね」
「え?あ、うん」
いろいろ考えながら自転車をこいでたので、急にマホに声をかけられて驚いた。
それと同時に、ここが今どこなのかよくわからなかった。
「到着ー!秘密の場所」
「秘密の場所…?」
自転車を降りて振り返ったマホ。
ブレーキを握り締めて自転車を止めると、私はサドルからおりる。
「時々、俺ここ来てるんだ。学校から近いけど意外に知られてない場所。…まあ、この辺は中学の地元だから俺は中学の時から来てたけどね」
先に自転車を止めて立っていた桐沢君のそばへ行ってみた。
そこは、バスケットゴールが二つあるこじんまりとした公園だった…。