青空のむこうに~バスケに恋して~
日が暮れかかっていて、空は赤く染まり始めていた。
シュート練習をしている桐沢君の影が、コートに長く映っている。
「…私、翠と一緒にレギュラーに選ばれたんだ」
「うん、知ってるよ。翠から聞いた。…それに対しての妬みもあったって事も…」
大体の話は知ってそうだった。
「…どれだけ嫌味を言われても、嫌がらせをされても私はバスケが好きだから頑張れた。でも、ある日…」
『いい気になってんじゃねーよ。俺が少し教えてやったから上手くなった気でいるんだろ?メンバー辞退してバスケ部やめろよ』
『バスケ部ヤメロ』
『いるだけでウザい』
『調子にのんな』
さまざまな言葉が浮かんでくる。