青空のむこうに~バスケに恋して~
6月に入り、暑さは日に日に増して行く。
梅雨にも入り、雨でじめじめっとした憂鬱な日々。
雨の日はあのバスケットコートには行けない。
「ああ、今日も雨か…」
ため息をつきながら教室から外を見つめる。
朝は降っていなかった雨が昼前から降り出した。
「ゆず、また外見てる~。雨で残念だね」
「うん…」
窓に手をかけて外を見つめていた私を見てマホはクスッと笑った。
「でも、午後にはやむって言ってたよ?」
「やむといいけどなぁ…」
マホの言葉に少し期待を持ったけれど、やみそうにない。
「ゆず子。ちょっと話あるんだけどいいかな?」
「…?」
虎鉄に声をかけられて私は小さく頷く。
とっさにマホの顔を見たけど、彼女も話の内容はわかってたみたいだった。