青空のむこうに~バスケに恋して~
『そ、そんなわけないじゃないっ!』
最後に怒鳴りつけて本屋を飛び出した私…。
あの時の彼が、今私の目の前にいる人…?
「あ、えっと…あの時はごめんなさいっ!失礼な事をしてしまって…っ!」
急に体中の毛穴から汗が吹き出るような感覚がした。
それくらい恥ずかしさがこみあげてきて、私は慌てて頭を下げる。
「オレの方こそ申し訳ない。土足で踏み込むようなマネをして…」
この人、何ていい人なんだろう…?
私が悪いのに、自分にも非がある事を謝ってくれてる。
虎鉄の友達だし、やっぱりいい人なんだ…?
「まあ、済んだ事だし、あの事はもう忘れよう。…ね?」
「はい…」
そう言われたから、私は頭を上げて彼を見た。