青空のむこうに~バスケに恋して~
放課後になり、私はマホと一緒に男子バスケ部の部室へと向かった。
今度の週末が大会らしく、3年生は最後の試合となる。
「こんにちはーっ!以前、お話してた新しいマネージャーさんを連れてきました!」
マホの声はよく通る。
部活中も試合中も、よく声をかけてたから、そうなったんだろうなぁ…。
彼女の声で、部室内にいたみんなが振り返った。
「あれ、もしかして元女子部のゆずちゃん?」
「あ、ホントだ!よく一緒に自主練したゆずちゃん!」
緊張気味に行った部室。
でも歓迎ムードに切り替わって、私の緊張はすぐ吹っ飛んだ。
当時は2年生だった今の3年生の先輩方が結構覚えててくれたらしい。
あの時、残って自主練してよかったって思った。
「助かるわ~。一人転校しちゃって困ってたところだから。私達ももうすぐ引退だし。私は3年のマネージャーのミサ。よろしくね、ゆずちゃん」
「あ、はい!葉村柚香です!よろしくお願いします!」
ミサ先輩も知ってる。
隣りのマホを見ると、安心したような表情になっていた。
「何だ?この騒ぎ…」
わいわいと部室が歓迎モードになってる中、不思議そうに入ってきたのはマサシ。