青空のむこうに~バスケに恋して~
「よう、凡人。無駄に練習頑張ってんのか?」
フリースロー対決をする事が決まって、初めてマサシに声をかけられたのは男子部決勝戦の前日だった。
今日も帰りの支度をしてコートに向かおうとしてた時に話しかけられた。
「マサシに勝とうなんて甘すぎじゃない?」
意外にもそう言ったのはカズミだった。
いつからマサシを呼び捨てで呼んでるんだか。
まあ、サエにべったりのカズミだし、マサシとも一緒にいるから自然っちゃ自然だけど…。
サエの嫌味にも耐えようとかまえたけど、サエの姿はなかった。
…拍子抜けしてしまった。
「まあ、カズミになら楽勝だけどね」
「何ですって?!」
何ですって?!って言う人、実際にいるんだ…?
マンガ的な反応にちょっと吹き出してしまった。
なんていうか…。
虎鉄やトージの毒舌に慣れちゃったせいか、マサシ達に絡まれてもあまり気にならなくなった。