青空のむこうに~バスケに恋して~
「よく頑張ったね!お疲れさま!」
「あー、マジで楽しかった。つか、トージのヤツまた腕上げてやがった」
選手控え室にマホと行くと、虎鉄が晴れ晴れとしたような顔でそう言った。
3年生が引退となっても、控え室内は誰も泣いてない。
きっと今の試合がすごくいいモノだったからだと思う。
悔いはないって顔をみんなしてるし。
これで、正式にキャプテンは虎鉄となる。
そして、虎鉄の最初の仕事はマサシと私のフリースロー対決の審判を下す事。
負けたほうを男子バスケ部から追放する…。
それが最初の仕事となる。
「はあ~。しっかしすごかったなぁ、今日の試合」
会場を出て私は虎鉄とマホに言った。
さっきからため息ばかりしか出ない。
「ゆずっこ、お前、トージばっかり応援してたな」
「してないよっ!ちゃんとみんなの応援してたもん!」