青空のむこうに~バスケに恋して~


映画が始まる前にケータイの電源を切っておかないと…。

そう思って、ケータイを見たら新着メール有の表示があった。


マホがメールをくれたのかなと思って、メールを開けると知らないアドレスからだった。

いたずらかなって思いながら開けてみた。



『久しぶり。アドレス変更したんだけど、多分これが最後のメールになると思います…』



久しぶり…?


そうメールをくれる人なんてモルしかいないって思ったけど、最後のメールって最初に書いてある。



館内にブザーが響き渡り、暗くなって映画の予告が始まった。

それでも私はケータイを閉じずにモルからのメールを読み続ける。



『昨日の決勝戦会場でゆずを見ました。初めて見た1年前とは全然違い、とても明るい表情だった。心の傷が癒えたのかなってオレには思えました。きっと周りの人の力と、ゆず自身が自分の弱さを見つめる勇気を出せたんじゃないかなって思います』


やっぱり…昨日の決勝戦の会場にいたんだ…?


そして、彼の方は私を知ってる…?


じゃあ、最初から間違いメールを送ってきたわけじゃなくて…



わざと間違えたフリして送ってきたって事…?


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