青空のむこうに~バスケに恋して~
act.18 たい焼きの秘密
何度送っても、モルへのメールは届く事無く戻ってくる。
私がモルへメールを送信してる間に、トージから何回か入って来てた。
『大丈夫か?何があったかわからないけど、辛かったらいつでも電話くれ』
モルがいなくなったから次はトージっていうのは都合よすぎるよね…?
私、トージに恋をしてるけど、モルの事がハッキリしない今は、素直に寄りかかる事なんてできない。
『今日はごめんね。疲れてるのにありがとう!私は大丈夫だから、気にしないでね!』
精一杯のメールをトージには返信しておいた。
こうする事しかできない。
私は楽なほうに逃げてばかりの人間にはなりたくないから…。
眠れずに私は夜を明かしてしまった。
今日は部活の居残りを賭けた、大事な勝負があるっていうのに…。
普通に朝陽はのぼってくるけど、私の心に夜明けがくるのはいつなんだろう…?