青空のむこうに~バスケに恋して~
「あんまり顔色よくないけど、大丈夫?」
「うん、まあ…」
適当な返事しかできない。
だって、これをどう説明したらいいんだろ…?
もやもやしながら教室に入ったとたん…
何かが私の額にヒットした。
「いたっ…」
額を押さえながらうずくまる私。
何が当たったのかはその時初めてわかった。
黒板消しだった。
「ゆず?!大丈夫?!ちょっと何するの…っ?!」
「何するのってこっちのセリフだよっ!」
マホが叫ぶと、逆ギレした叫びが返ってくる。
額に手を当てたまま、顔を上げると、そこには紀子が怖い顔をして立っていた。
紀子、うちのクラスじゃないのに…なんでここにいるんだか…。