青空のむこうに~バスケに恋して~


「アンタ、自分が何したかわかってんの?!ふざけんなよ?!」

「ちょっと、何わけわかんない事言ってるの?事情をちゃんと説明しなさいよ」


かがみこんで私の様子を見ながら、マホは冷静に紀子に問う。

紀子は怒りで興奮がおさまらない様子。


サエやカズミが一緒にいるのかと思えば、紀子と一緒にいたのは好子一人だけ。

教室にはマサシの姿もまだ見えない。


「私、知ってるんだよ?!葉村が星羽の星崎クンと一緒にバスケしてた事…っ!」

「…え?」


トージの名前が出て、私はドキッとする。


私の心臓だけは本当に素直な反応。

好子も事情は知らなかったようで、紀子の話にギョッとしたような顔をした。


「アンタ、たい焼きやでもちチーズ買って、星崎クンと食べてたでしょう?!」

「…ちょっと、それ本当なの?!」

「私、見たんだから…っ!金曜日、豊川さんと葉村が話してるの偶然耳に入って…」


紀子は思い出したのか、涙ぐみながら話しだす。

声が震えてるのがよくわかった。


金曜日、マホと私が話してた事って、確かトージからたい焼き買ってきてっていうメールが入ってきた…事…?


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