青空のむこうに~バスケに恋して~
「よし。お前、一日ここで休んだんだから部活、行けるよな?」
「ちょっと、桐沢君。葉村さんはケガ人なのよ?」
虎鉄の言葉に保健の先生の制止する声が飛んでくる。
「せんせー。今日はゆずっこが人生を賭ける大事な勝負があるんだ。バスケ部キャプテンとしてゆずっこの責任はオレがとるからさ」
「私はもう、大丈夫ですから…」
「もう!無理しちゃだめよ?」
あきれたように言う保健の先生と、虎鉄の笑顔。
私はベッドから降りる。
「…じゃ、着替えて体育館に行くか」
「…うん」
虎鉄に向かって頷き、マホの顔を見た。
マホも力強く頷いてくれる。
そう、私はひとりぼっちなんかじゃない…。
私はもう二度と負けない…。