青空のむこうに~バスケに恋して~


「お前が仕組んだんだろ?!俺をここから追い出すために、お前が星崎と組んだな?!」

「だったら何?トージは教えただけで、努力したのはゆずっこだろうが」

「ふざけんなよ?!お前、言ったよな?並の人間が経験者にかなうわけないって!」

「ああ、それがどうかした?」


虎鉄の冷静な対応に、周りの人間は息をのんで見守ってる。

苦い顔をしながら私は、カズミ達の方をチラッと見た。


真っ青な表情のカズミと好子。


まさか、マサシが負けるとは思ってなかったんだろう。



サエは飽きれた様な顔でマサシを見ている。

その表情から、マサシとの間にやっぱり何かがあったのかもしれないって私は思った。


「お前、ウソついたんだな?!」

「ウソ?もしかして、お前、ゆずっこが『並の人間』だと思ってた?バカじゃん。オレは一言もゆずっこが並の人間だって言った覚えはない」

「そ、そんなのへりくつだろ?!」

「へりくつ?何言っちゃってんの?お前自身が一番知ってるだろうが。ゆずっこは、経験者押しのけて、1年生ながらレギュラーを勝ち取ったヤツだぞ?それのどこが並の人間なんだよ?今にしてみれば、立派な経験者だろうが」


その言葉にマサシはハッとして私をギロッとにらみつけた。


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