青空のむこうに~バスケに恋して~
「…悪いけど、集団行動のできないお前をこれ以上、ここのバスケ部には置いておけない。4月になれば1年生も入ってくる。お前みたいな勝手なヤツを置いとくと、ここのバスケ部の伝統が汚れる」
「お前、ふざけんな…っ!」
「ふざけてんのはてめーだ!練習もしねーで…。マネージャーに負けた部員なんて必要ねぇよ!」
虎鉄の冷酷な発言にその場にいた人たちが凍りつく。
それはマサシも同じだった。
こんなに人がいる前で…
しかも、サエ達のいる前で失態をやらかしたのはマサシにとってかなりのダメージだった。
マサシはうなだれた表情で体育館から逃げるように出て行った。
それを追いかけるようにサエが出て行き、続いてカズミと好子も出て行く。
「ってことで、ゆずっこは正式に今日から男子部のマネージャーって事でオッケー?」
「もちろん!」
虎鉄の問いかけに部員達が一斉に拍手をした。
その音で私は我に返って、ぺこっと頭を下げる。
勝つことができたんだってホッとしたら、涙が出てきた。