青空のむこうに~バスケに恋して~
今日はそれで部活が終わりとなり、明日から本格的な練習が始まる。
「虎鉄、さっき珍しくカッコよかった」
「珍しくってひどくね?オレは常にああだろうが」
帰り道、自転車を走らせながら虎鉄とマホは笑いあっていた。
後ろから二人の姿を見て、私もフフッと笑みをこぼす。
三人でいつものバスケットコートへ向かっていた。
トージに結果のメールを送ったけど、返事はまだない。
時間的に部活の最中だし、夜には何らかの反応が返ってくるとは思う。
…思うだから、わからないけど。
モルの事で頭いっぱいで、トージへのメールは適当になってた気がするし…。
「…虎鉄。もちチーズの話、知ってたなら教えてくれればよかったのに」
「はあ?お前、女なんだからそういう噂話はちゃんと知ってろよ。オレは知ってるかと思ったから言わなかったんだよ」
ボールをついてる虎鉄に言うと、そんな答えが返ってきた。
…確かに、噂話に疎かった私も悪いけど。