青空のむこうに~バスケに恋して~
「こいつ…。ゆずっこに好きな人いるってわかったから身を引いたんじゃないの?」
『幸せになって下さい』
メールにはそんな一文もあった。
マホを見ると、小さく頷く。
「…だから、モルにどうしても会いたいっていうのなら止めないし協力はするけど…。トージの事も含めてちゃんと覚悟するんだな。探せばトージかモル、どっちかが絶対に傷つく事になるんだから」
どっちかが絶対に傷つく…。
ズキッと痛み出す胸。
私はケータイをにぎりしめて俯いた。
もし、モルが私の事を好きだったとしたら…。
知らない間に私はモルの事を傷つけていたんだよね…?
トージの事もそうだけど、私は自分の事しか見えなくて
無邪気な顔して平気で人を傷つけてたひどい人間だ…。