青空のむこうに~バスケに恋して~
部室のカギを開けて、中にはいる。
私は棚から、マサシの荷物をまとめた紙袋を取り出した。
「これで全部だと思う。この前、マホと掃除してまとめておいたの」
「あー、マジ?サンキュー」
マサシはそう言って、部室の扉を閉めた。
…今すぐ出るってのに、何で閉めるんだろ?
「オンナってバカだよな。ちょっと甘い言葉かければすぐその気になって。サエもそうだけど、カズミも同じ」
「…何それ。私、そんな話聞きたくないんだけど」
「俺、傷ついちゃったんだよね。お前に負けるなんて思ってなかったからさ。まさか、星崎と桐沢とグルになってるとは思わなかったし」
「…まだその話続くの?コレ持って早く部室から出て」
私が紙袋を差し出すと、マサシはそれを払いのけた。
その拍子に袋が破れて、中からいろいろな雑誌や参考書が床に落ちる。
「ちょっと…!」
「星崎にも桐沢にも、カラダ売って丸め込んだんだろ?だったら俺にもヤらせてよ」
「バッカじゃないの?!」
持っていた紙袋を投げ捨てて私はマサシをにらみつけた。