青空のむこうに~バスケに恋して~
私がこの世から姿を消すことで、楽になる人もいる。
だけど、悲しむ人もいる…。
あの時はそれが見えてなかった。
でも、きっと…その選択は間違ってたと思う。
だって、自分が一番楽なほうに逃げる道だったから…。
「…ごめんね。私、今まで生きてきた事を無駄にするところだった」
「そこまでオレは追い詰めたんだな」
「トージのせいじゃないよ。自分の弱さに負けそうになっただけだよ」
私はそう言ってトージによりかかった。
「トージ。…私、もっともっと強くなるよ」
「…オレは別に今のままのゆずでもいいんだけどな」
「…今はトージが近くにいるけど、将来はわかんないもん。バスケでアメリカ行っちゃうかもしれないじゃん」
バスケットをやってる人なら誰でも夢を見る憧れの国。
だけど、トージはおかしそうに笑った。