青空のむこうに~バスケに恋して~


「柚香、大丈夫?」

「大丈夫です。続けます」


先輩の問いかけに私はそう答えてコートに戻る。


この後は、押し出されて転ぶ事はなかったが、ボールは一度も私のところへ回ってこなかった。




「邪魔されてシュート打てなかったよー」

「本当、味方の足引っ張るレギュラーって何なの?」

「信じらんないよね」


コートを出た後、カズミ達の声が聞こえてきた。

翠とリエはそれを聞いてムッとした顔をする。


「ゆずにパス出せばもっと点とれてたのに」

「邪魔してるのはどっちなんだか。ねー?」


2人のフォローは嬉しかった。



だけど、心は晴れない。


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