青空のむこうに~バスケに恋して~
「陥れたなんてヒドイ…!」
サエが両手で顔を覆って泣き出す。
私がサエを陥れた…?
「いい気になってんじゃねーよ。俺が少し教えてやったから上手くなった気でいるんだろ?メンバー辞退してバスケ部やめろよ」
「何でそこまで言われなくちゃならないの?私、マサシにそこまで依存した覚えないし、ただ一生懸命練習しただけ…」
「マサシ君まで利用したって事?サイテー」
カズミの言葉で私の声がさえぎられた。
「お前、自分の立場わかってんの?すげーウザい。もう行こうぜ、こんなの放っておいて」
「うん…」
マサシはサエの肩を抱いたまま歩き出す。
カズミはサエのカバンを持つと部室を出た。