青空のむこうに~バスケに恋して~
act.5 離れていく心
「ゆず。明日、男子の決勝戦あるんだけど…行かない?」
「見てみたいって言ってたし、約束したからいこうよ」
バスケ部から離れて3週間ほどたった頃…。
翠とリエが誘ってくれた。
本当は行きたくなかったけれど…
これでバスケを最後にしようと思った。
男子の決勝戦はうちの男子部と星羽だった。
全国へ行けるのはどちらか一校。
会場内はすごい熱気だった。
両校とも応援席はすごい気合いが入っている。
「見に来たのか?」
「桐沢君…!」
松葉杖をつきながらキョロキョロしてると、ジャージ姿の桐沢君が話しかけてきた。
「…見てみたくて…」
「そっか。足、大丈夫か?」
「うん…」
桐沢君、心配してくれるんだ…?