青空のむこうに~バスケに恋して~
そんな…まさか…。
「だよね~。桐沢君、もう彼女いるし♪」
「え?」
ズキッという胸の痛み。
「あれ?知らなかった?桐沢君、最近マホと付き合い始めたんだって」
「バスケ部じゃ結構有名だったから…っと」
禁句を口にしてしまったリエが慌てて口をおさえた。
…そっか…。
バスケ部の人はみんな知ってたんだ…?
バスケ部じゃない私は知らなかった。
桐沢君の優しさは私だけへのものじゃなかった。
勘違いして…バカみたい…。
私は松葉杖を握りしめて震えた。