青空のむこうに~バスケに恋して~
外は暑くて歩いているだけでも汗が出る。
やっぱり家の中でおとなしくしてるんだったなって後悔。
暑さから避難したくて、本屋に入った。
外の暑さとは全然違う、心地よさ。
汗がひくまで涼んでいようかと雑誌コーナーへと足を向ける。
「ねえ、今月号あるよー」
「ホントー?」
雑誌コーナーの方から、声がした。
この声にいい印象は持ってない。
そっと覗くと、今月号のバスケ雑誌を手にしたサエと紀子の姿だった。
…なんでここに…。
他にもいるんじゃないかとキョロキョロするけど、どうやらその二人だけのようだった。
カズミは電車通学だからこんなところにいるわけないもんね…。
「すごいねー、星羽。今年も全国制覇って」
「ルーキーの星崎クン、カッコいいよね~」
二人で雑誌を見ながらあれこれ言ってるのが聞こえる。