青空のむこうに~バスケに恋して~
…そっか…。
星羽、全国制覇したんだ…。
ルーキーって、もしかして桐沢君が決勝戦で話してたあの人かな…?
桐沢君を思い出すと少し胸が痛む。
好き…っていう気持ちはちょっとは持っていたかもしれない。
でも、私なんかが好きになっちゃいけない相手だったんだよね…。
「星崎クンって桐沢君と同じ中学だったんでしょ?選抜でこの二人がずばぬけてすごかったとか…」
「らしいね。でも、マサシが言うにはそこまで大した事ないって言ってたよ」
サエの言葉にムッとくる。
マサシってまだそんな事言ってるんだね…。
口だけで自分じゃ何の努力もしない。
一瞬でもマサシを好きだった自分がいる事に許せない。
「マサシ君、星崎クンと知り合いなら紹介して欲しいなぁ」
「紀子、この前の決勝戦でずっとカッコいいって言ってたもんねー。今度頼んでみるよ」
「ホントー?!ヨロシク♪」
紀子は嬉しそうな声をあげて雑誌を抱えてる。