青空のむこうに~バスケに恋して~
「そ、そんなわけないじゃないっ!」
見ず知らずの男の子に向かって怒鳴りつけると、私は本屋を飛び出した。
やっぱり外に出なければよかった。
最悪な事ばっかり…。
せっかく汗がひいたというのに、家まで走って帰ってきてしまった。
汗が後から後から流れ落ちる。
「…はぁ…」
玄関で大きなため息をつき、サンダルを脱ぎ捨てて自分の部屋へとかけ上がった。
…もう、こんな想いしたくないのに…。
ベッドにつっぷすと、我慢していた涙が出てきた。
いつになったら、この暗闇から解放されるんだろ…?
その時、机の上に置いてあったケータイが軽快なメロディ音を響かせた。