青空のむこうに~バスケに恋して~
…ただの暇つぶしなのかもしれないけど…。
私はそのまま返信ボタンを押して、メールを作成した。
『初心者が経験者を越えるといけない世界だから嫌いです』
嫌味な内容だ。
私はそのメールを送って電源を切った。
経験者と思われるバスケ小僧には私の気持ちなんぞわかるわけがない…。
元々、地元の友人くらいしか今はメールのやり取りとか電話をしてないので、電源を切っていても特に問題はなかった。
久しぶりにわいわいと数人で騒いだ後、まっすぐ家に帰ったし。
電源を切っていた事に気づいたのは二学期の始業式の朝だった。
ケータイの電源を入れると、メールが入っていた。
確認すると、バスケ小僧からの返事だった。
『お前のバスケ部世界狭いんだな。それで嫌いになられたら悲しいな。部活外でバスケしたいと思わない?』
「…なにこの人…」
私は可笑しくて吹き出してしまった。
よっぽどバスケ好きな人なんだろう。