青空のむこうに~バスケに恋して~


知らない人相手に、一生懸命バスケの楽しさを教えてくれようとしてる。




…でも、余計なお世話。



私の状況を知ってていたずらしてるのかもしれない。

そう考えたら、急に警戒心が沸いてきた。


とりあえず、バスケ小僧のメールはしばらく放置しておく事に。


下手に返しても、相手がネタにして喜ぶだけ…。




「おはよう、久しぶり」


始業式だってのに今日もノロノロと重い足取りでギリギリにきた私。

靴を履き替えてる時に、桐沢君に声をかけられた。


「…おはよう…」

「何だよ?元気ないな」


私が元気あった事なんかいつの時だろう…?


「別に普通だけど…」

「…そうか」


桐沢君はそう言って靴箱を閉めると頷いた。

私は小さくため息をつく。


「おはよう~、紀子!」

「サエおはよー!あ、マサシ君おはよう~!」


下駄箱の向こう側から声が飛んでくる。


二学期早々会いたくないメンツが揃ってるっぽい…。


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