願望恋愛♪ ~もしも・・・~
ガチャガチャ…
カバンの中からカギを取り出し
慣れた手つきで
芽依が玄関のカギを開ける
靴を脱ぎ
スタスタとリビングへと向かう
「芳樹くん、何か飲む?」
カバンをソファーに置き
来ていたジャケットを
脱ぎながら、芽依がオレに聞いた
「あ、あぁ…
じゃぁ、コーヒーもらえる?」
「了解」
キッチンへと向かう芽依の後ろ姿を
眺めながらソファーに腰を下ろした
すると…
ソファーに置いた芽依のかばんの中で
携帯のバイブの振動が響き
ディスプレイが光っていた
当然…
芽依は気付かない…
こんなコト、非常識だとわかってはいたが…
バックの外ポケットにいれてあった
その携帯を少しだけ出し
ディスプレイを見てみた…
“課長”
光るイルミネーションと共に
その文字が浮かび上がってた
ったく…
またかよ…
その文字を見たオレは
言いようのない嫉妬にかられた…