願望恋愛♪ ~もしも・・・~
コンコン♪
「ちょっとー! 龍ちゃーん!
いいかげん、彼女返してくんないかしらぁ?」
ドア越しに、マサコの声が聞こえた
課長の腕の力が抜けたと同時に
私は、課長の腕を
スルリと抜けた
「ごめん…なさい… 失礼…しま…す…」
涙が止まらない顔を見られたくなくて
俯き
マサコがいる入口の方へと走って行った
「ちょっ! 待て、待ってくれっ!」
ドアを開ければ、マサコが
早く戻るように私の背中を押し
少し、後ろを振り返れば
マサコの大きな体は、
課長を制止していた
課長…
ごめんなさい…
どうしても…
真実は、言えない…