願望恋愛♪ ~もしも・・・~
「今日子…
オレの嫁さんになってください」
そう言うと、
スーツのポケットから
四角いベルベットの生地の箱を取り出し
その蓋を開けて
私に向けた
「……龍也…
ホントに…ホントに…私なんかでいいの?」
「あぁ…」
「バツ1だよ?」
「わかってる…」
「アラフォーだよ?」
「知ってる…」
「子供二人も産んでるよ?」
「いいじゃん…」
「アラフォーだから
龍也の子供、産んであげられないかもしれないよ?」
「構わないさ、その分、今日子をたくさん愛せる…」
「仕事で疲れて、龍也の世話できない時あるかもしれないよ?」
「オレを誰だと思ってンの?
そんなこと、全然平気さ…」
「それから、それから…」
龍也が、私の手に、その箱を乗せる
「今日子?!」
「は、はいっ」
「プロポーズの返事は?」
「あ…はい…
よろしくお願いします」
「よろしい…」
掌に載せられた
キラキラ輝く指輪を眺めようとしたけど
涙が邪魔をして、しっかりとみられなかった
そして
静まり返っていた店の中
皆の割れんばかりの拍手の音と
皆の泣き声が響いていた