願望恋愛♪ ~もしも・・・~

脱いだ服を手に持ったまま
茫然としてると…

ベッドサイドに置いてあった
私のカバンの中の携帯から
音楽が流れる


「あ…」


持っていた服を着て
携帯を取りだし、
ディスプレイを見れば…
さとみからだった…


「もしもし…」


「ちょっと、今日子!
アンタ、大丈夫っ?!

昨日の夜、
アンタんちに電話したら、
ダンナさんが出て、
アンタが頭打って
入院してるっていうから、
心配してたのよっ!

今、どこの病院にいんのよっ?!」


半分、キレ気味のさとみの声…


「う、うん…

もう、大丈夫だから…


それより、さとみ、
今日って、
早く帰れない?

出来れば、お昼で、
早退とか…でき…ないかな?」


こんなこと、相談出来るの
さとみと典子しかいないし…


それに、

早く、この病院、出たい

課長にも、
会わないで帰りたい



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