願望恋愛♪ ~もしも・・・~
「おはようございますっ」
声が裏返りそうになったけど、
とりあえずは、挨拶できた
「ん…?」
仕事の時だけかける
メガネの奥の瞳が上目遣いになり、
私を見て、
そして、隣にいる
さとみにも視線を移す
「おはよう…
と…、君は経理課の小峯…くんだよな?
彼女は…?」
さとみに向けた視線から
再び私に視線を移した
「はい、
石井今日子の姪の…」
さとみが、私の顔を見て
名前、名前とクチだけ動かしたコトに気付いた…
「あ、
や、山内芽依…ですっ
叔母が大変お世話になっています
叔母の代わりに一生懸命頑張りますので
宜しくお願いいたします」
焦る表情を見られないよう
言い終えて即座に
頭を下げた
ヤバいヤバい…
「あぁ、石井くんから聞いてる
悪いな、すぐに出社してもらって…」
「課長
彼女は、まだ社会経験が不慣れですので、
何かありましたら、
私が責任もちますので、
宜しくお願いします
仕事の内容などは、
すでに彼女には伝えてありますので
すぐに、仕事に取り掛かれると
思います」
「そうか…わかった
ありがとう」
「じゃぁ、私はこれで」
さとみが
私に向けて頷き
フロアを出て行った