願望恋愛♪ ~もしも・・・~
「はぁーっ
なんだか、今日は疲れましたね 課長…
って、課長…?」
「あ? あぁ…」
俺より先に、
靴を脱いで、リビングへ向かおうと
スリッパを履いていた彼女に
呼びかけられた…
何故か、さっきの指先の感覚が
心に引っかかっていて、
玄関で自分の手を見つめてしまっていた
パタパタとスリッパを鳴らしながら、
すでに、自分の部屋のように
リビングへと向かい
ソファーに腰掛ける彼女
「課長、で、私は、どの部屋を
使わせていただいたら、良いのでしょうか?」
つっ立っている俺を見上げ、
彼女が尋ねる
「あ、あぁ、
じゃぁ、そっちの南側の部屋が
空いてるから、そっちを使え、
食事は、原則として別々だ
風呂掃除、トイレ掃除は
1週間交代、
あとは…
お互い、ラブホ代わりには
使わないコト!
とりあえずは、そんなトコだな」
「はい、わかりました
じゃぁ、
もう、遅いので、失礼します」
「あぁ、おやすみ
シーツや掛け蒲団は、
クローゼットの奥に入ってるから
自由に使っていいぞ…
あ、風呂は、お前が先に入っていいぞ、
俺は、まだ、目を通したい書類があるから…」
「はい、じゃぁ、お言葉に甘えて
お先にいただきます」
彼女が部屋へ行ってから、
しばらく
ソファーに座って、
気になってたコトを考えていたが、
思い出せるワケもなく、
今日中に、目を通さねばならない
書類のことを思い出し、
自分の部屋へと戻った