お姫様にキスを






「別に。」





ちらり、と後ろを一瞥。

…誰、この人。


ハニーブラウンのふわふわな髪に、腰をかがめててもわかる長身が特徴の男子。



その人はあたしがノートに書いた数式を熱心に見ていた。





「いやいやー、すごいって!俺全く解けねーよ!!」



あはは!と軽快に笑いだす男。

てか笑ってないで勉強しろや。



あたしは無視してるにも関わらず、男はふーん、といいながらずっとあたしを見てた。




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