年上王子様
大きな扉の前。
私の隣には微笑むお父さん。
この扉を開けて進んだ先には、
私の最愛の人が待っている。
そう、今日は私と漣さんの結婚式。
愛を誓い合う日なの。
「ゆゆ。幸せになるんだぞ。」
「うん。ありがとう、お父さん…」
扉が開かれ、私はお父さんの腕に自分の手を添えてゆっくりと進んだ。
眩しい光の中、拍手が湧き上がる。
目に涙を浮かべているお母さん、
笑顔で手を振っている四季ちゃん、
卒業式から急いで駆け付けて来てくれたクラスのみんな、
綺麗な笑顔で私を見る凛子さん…。
たくさんの人に祝福されて、
私は今、とっても幸せです。
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