年上王子様
「は、はい!声だけでわかったんですか?!」
「そりゃわかるって。俺の知り合いで、そんなテンションのヤツ、ゆゆくらいだし。」
速水さんはそう言って、ハハッと笑った。
っていうか、嬉しー!
声だけでわかってもらえちゃった!
(少しバカにされてることには気付いていない)
「それでですね!お礼なんですけど…」
私は、早速本題に入った。
このために電話したんだから!
「うん。何してくれんの?」
速水さんは優しい声で聞いてきた。
あぁっ!
またとろける!
「あのっ…お食事はどうかとー…」
「うん。いいんじゃね?」
「ホントですか?!わーい!」
私は、素直に喜びを表現した。
やったー!
速水さんと食事だー!
「どこで食事?」
あ。それ、考えてなかった。
どうしよう…。
一番重要じゃーん!
どこがいいんだろう?
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