年上王子様
「ゆゆって、彼氏いないの?」
私が、会話のネタに困っていると、
速水さんが話しかけてくれた。
でも、その手の話題は……ねぇ。
「い、いないです…」
私は、下を向いて言った。
だって、目を見ながら話せないもん!
恥ずかしすぎるっ!
「いないんだ。よかった。」
速水さんはふんわりと笑って言った。
『よかった。』って、それって、
どういう意味?
「あの、それってー……」
「あ、料理。来たみたいだよ。」
私は、言葉の意味を聞こうとしたが、
料理に邪魔されてしまった。
それを持って来たのは、マスター。
うーん、空気読んでー!
でも、さっきのって、
はぐらかされたのかな…?
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