年上王子様
私は、連絡もせずいきなり速水さんの会社に来てしまった。
つい勢いで……。
うわぁ~!おっき~!!
やっぱ、アポなしはダメだったかなぁ?
でも、気持ちに気付いたら、
いても立ってもいられなくて、
考えるより先に体が動いてたんだよね。
「とりあえず入ってみるか。」
私は足を進め、ビルの自動ドアをくぐり抜けた。
時刻は17時を過ぎた頃。
定時であがる人が帰宅しているらしく、
皆さん上着を持って忙しく歩いている。
もしや、速水さんもすでに帰っちゃったのでは…。
という、嫌な予感もする。
あそこの受付で聞いてみよう!
受付に行くと、綺麗なお姉さんが二人座っていた。
すっごい美人…。
大人の女って感じだ。
格の違いを実感し、少々威圧感を抱いたが、聞くことにした。
< 36 / 152 >

この作品をシェア

pagetop