年上王子様

ガララ…

「失礼しまーす。ツッキー…じゃなかった。月本先生ー。立川でーす。」
私は、職員室の入り口でツッキー先生を呼んだ。
すると、先生は気付いてくれたようで、
自分の席から顔を出し、手招きした。
「おー、立川。こっちこっち。」
私は、促されるまま、
先生のもとへ歩み寄った。
何させられるんだろ?
「はい。じゃあ、これ。全部ホッチキスで留めて。」
先生は紙の束と、一つのホッチキスを
机の上にドンと置いた。
え、この量を…?
「先生…これ、一人でやるの?」
私は、先生を見上げた。
「そうだ。」
「私が?」
「おう。頑張れー。俺は、別の仕事してるから。」
先生は満面の笑みで言った。
うっそー?!
こんなの、何時間かかるんだよー!!
私は、ため息をついて、先生の隣の席に腰をおろした。
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