年上王子様
私は急いで顔を洗い、寝ぐせを直して歯を磨いた。
テキトーすぎて、意味あるのかってぐらい早く…。
この姿は、もはや女ではない。
お母さんが作ってくれた朝ごはんをすごい勢いで食べた。
「ごちそーさまっ」
「アンタ…すごいわね…」
お母さんは、実の娘に若干ヒいている。
でも、今はそんなことどーでもいい!
昨日に用意しておいた洋服に着替えた。
ピンクのブラウスに、
黒のティアードミニ。
その上にグレーのロングニットを羽織って、
ワイン色のタイツを履いた。
鏡を見て、一回りしてみる。
「うん!大丈夫!」
時計を見ると、時刻は9時30分。
あと30分しかない!
軽く化粧をし、髪を解いて、黒のカチューシャをつけた。
よしっ、オッケー!
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