年上王子様
「こんなんで赤くなってたら、もっとすごいことできないな~」
速水さんは残念そうに言う。
ちょっと笑ってるけど…。
もっとすごいことって…え?!
やっぱり四季ちゃんの予想的中?!
「は、は、速水さんのエッチ!」
私は顔を赤らめて叫んだ。
すると、速水さんはちょっと驚いてから、
笑って言った。
「俺のことは何とでも言ってくれていいけど、声大きい。」
ハッ
ここ、外だった!
何という失態っ!!
ひぇぇぇぇ!
隣のおばさん絶対聞いてた!
もう隣のおばさんとは顔合わせられない…。
「それと、男はみんなこんなもんだから。」
えっ!
そうなの?!
男の人って、みんなエッチなの?!
「でも、大丈夫。俺はゆゆが大切だから、ゆゆがいいって言ってくれるまで何もしない。」
速水さんはさっきとは真逆の、
真剣な声で言った。
やっぱり、大人の余裕があるんだな…。
< 66 / 152 >

この作品をシェア

pagetop